こんにちは、ナース熊猫(くまねこ)です。
今回は、『元看護師のワーホリバイトは老人ホームが良いよ』というお話です。
英語を学びに行くからには、『ちゃんと使える英語』を身につけたいですよね。
わたしはニュージーランド(NZ)で1年ワーホリをしました。(※シンプルに語学留学が目的です。)
現地の語学学校にも通いましたが、英語がグンと伸びたのは老人ホームでバイトしたおかげだと思っています。
具体的に言うと、
TOEIC未受験
英語中級レベル・簡単な旅行会話くらい
ワーホリ後
TOEIC850点
仕事で意思疎通ができるレベル
ワーホリで得た英語力は、病院での外国人対応にも役に立ちました。
よく読まれています≫≫≫
【語学が出来る看護師の需要は?】活躍できる職場11選
今回は、ワーホリに興味がある看護師さんに向けて、わたしの実体験をお話したいと思います。
参考になれば嬉しいです。
【ワーホリ】ナース経験者に老人ホームをおすすめする理由
看護師のワーホリバイトとして、老人ホームをおすすめする理由を4つお話します。
✔生活英語+接客英語が学べる
✔入居者さんに英語が通じると自信UP
✔医療英語に触れられる
仕事の要領はほとんど同じ
わたしはニュージーランド(NZ)の老人ホームで仕事をしたのですが、
業務の内容は、日本の介護施設や病院のケア業務とほとんど同じでした。
仕事を覚える大変さというのは特にありません。
〇もろもろの介助(食事・入浴・排せつ)
〇レクリエーションの付き添い
〇簡単な記録
違う点はというと…
〇体が大きい入所者さんが多い(高身長だったり、肥満気味だったり)
〇移乗や立位の補助は『器械』を使う(介護者の体を守る)
なにか新しいことを覚えるとしたら、器械の使い方くらいですね。
ちなみにこんな器械です。
引用元:シーホネンス株式会社 製品一覧
移乗を補助する器械で、NZではHoist(ホイスト)と呼んでいました。
引用元:シーホネンス株式会社 製品一覧
起立を補助する器械で、Standing Hoist(スタンディングホイスト)と呼んでいました。
日本人ナース的には、移乗とか起立の介助とか、ボディメカニクスを利用して(ときに力ずくで)やってしまいがちですよね。
わたしも日本と同じように自力で介助していたところ、同僚に止められました。
NZでは『器械を使って、介助者の体を守る』という意識が浸透しています。
話がそれましたが、この器械の操作は難しくなく、数回使えば慣れます。
100kg超えの入所者さんでも、一人でラクに移動の介助ができました。
日本でも使用する施設が徐々に増えているようです。
生活英語+接客英語が身につく
老人ホームは生活の場なので、生活を援助するのに必要な英語表現は自然と身に付きます。
例えば、「歩行器を使うようにうながす」なら
encourage to use walker
あとは、食事を提供したり、ティータイムにお茶とお菓子を用意したりもするので、接客に使える英語も身に付きます。
例えば、「ミルクと砂糖、どれくらい入れましょうか?」
How much milk and sugar do you like?
NZはティータイム文化がある国なので、入所者さんの好みに合わせて飲み物を提供するスキルは伸びると思います。
お年寄りに英語が通じると自信が付く
日本と同じように、入所者さんは耳が遠い方、認知症のある方、さまざまです。
多くの方はこちらが外国人だからといって、話の意図をくみ取ってくれるわけではありません。
なので入所者さんと英語で意思疎通ができると、とても自信がつきますし、仕事が楽しくなります。
医療英語にも触れられる
NZの老人ホームも日本と同じで、看護師が常駐しています。
なので、時間があれば看護師の業務を横で見たり、カルテで医療用語を拾ったりすることで、医療英語をかなり吸収できます。
例えば、こんな看護記録
Dr. rang back and verbally ordered medication for UTI.
(医師のコールバックあり、尿路感染症の投薬を口頭指示した)
ヘルパーとして行った業務は自分で記録します。
例えば、「今朝、シャワー介助実施。皮膚の状態良し、発赤なし。」と記録するなら
Assisted her to shower this morning. Skin good, no sign of redness.
同僚の記録を真似して書いていくうちに、自然と記録も慣れてきます。
合わせて読みたい≫≫≫
【看護師×英語】勉強のコツは3つ!マルチリンガル看護師が教えます
どうやって老人ホームの仕事を見つけたか?
ここからは、わたしが老人ホームの仕事をみつけるまでの経緯をお話します。
留学エージェントを通さずに自分でできるので、ぜひ参考にしてください。
※元看護師がニュージーランドで探した場合の一例です
国によっては、わたしの実体験のようにいかない場合があります。
ニュージーランドは高齢化が進んでいて、ヘルパーは人手が足りない業種の一つ。
母国で医療関係の資格と経験があれば、優先して雇ってもらいやすい傾向にあります。
また、ボランティアとして入所者さんの話し相手になったり、レクリエーションの手伝いをしたりする範囲であれば、無資格で受け入れている国が多いです。
はじまりはボランティア
わたしはニュージーランドのオークランドにいたのですが、オークランドにはこういったボランティアを募集しているサイトがあります。
『ボランティアリング・オークランド』は、ボランティア希望者と受け入れ先をつなぐ非営利団体です。
ホームページの検索窓に『Rest home』または『Care home』(老人ホーム)と入力すると、現在ボランティア募集中の施設一覧が出てきます。
わたしもこのサイトで、のちのち働くことになる老人ホームを発見。
はじめはボランティアとして入所者さんの話し相手になったり、外出の付き添いをしたりという活動をしていました。
ワーホリ中の日本人は、履歴書持参で直接交渉して、仕事をゲットする人も多いと聞きます。
わたしも、病院の総合案内に「ボランティアを受け入れていないか」聞いてまわっていたのですが、どこも人手が足りている状態。
ある病院でこのボランティア募集サイトを教えてもらい、老人ホームと巡り合えました。
スタッフにしてほしいと交渉→成功
2か月ほどボランティア活動をするうちに、元看護師だったからか、トイレ介助などの生活援助も任されるようになりました。
(ボランティアがそこまでしていいのかは謎ですが。)
そこで、施設のボスにヘルパーとして雇ってもらえないか交渉。
ちょうど人手不足だったのか、あっさりOKをもらい、翌日からスタッフの制服を着て働くことになりました。
『日本ではあまりグイグイ言う方ではない』という方も、ぜひ何事も積極的に交渉してみてください。
思いのほか簡単に道が開けることがあります。
帰国後どうした?英語が役に立った?
ここからは、ワーホリ後の日本での再就職や英語についてお話します。
よく読まれています≫≫
【ワーホリ後の看護師】みんなどうしてる?その後の進路を徹底解説!
日本の総合病院に再就職
老人ホームでの就労経験で英語にある程度自信はついたものの、さすがに医療通訳できるほどのレベルではありません。
でも英語を生かしたいと思って就職したのが、総合病院の救急部門でした。
ときどき来る外国人患者さんに英語で対応できたらいいな~という期待を持って就職しました。
年に4.5回。英語が役に立つ
都会の大病院とはいえ、そう頻繁に外国人患者さんの対応に当たるわけではありません。
頻度としては年に4,5回。
あとは至って通常の看護業務です。
それでも、たまに英語で対応できるチャンスがあると、努力して得た英語力が生かせて、とても満たされた気持ちになりました。
もっと英語を使いたい、という方には、
- 院長が外国語対応できる都会のクリニック
- 製薬会社(治験コーディネーターなど)
- 外資系企業で産業看護師
- インターナショナルスクールや幼稚園で学校看護師
こんな仕事がおすすめです。
よく読まれています≫≫≫
語学が出来る看護師の需要は?活躍できる職場11選
老人ホームで得た自信は消えていない
ワーホリで得た『英語に対する自信や度胸』は、病院看護師として働く自分の『個性』や『強み』になりました。
一年弱しか働いていない老人ホームですが、
- 難聴や認知症がある入所者さんと英語で意思疎通できたこと
- 100%英語環境の現場で仕事ができたこと
この2点は、とても意味があったと思います。
当時も今も、文法や発音で間違いはたくさんありますが、
臆することなく話す度胸がつきましたし、度胸は不思議と失われません。
というわけで、ナース経験のある方、
ぜひ海外の老人ホームで働いて英語を伸ばしてほしいです。
(あと、欧米のお年寄り、とてもチャーミングで癒されますよ。)
まとめ
今回は、ワーホリで海外に行く看護師さんに向けて、老人ホームでのバイトを熱くオススメしました。
ざっくりまとめます。
経験のある分野でバイトをすれば、より英語を学ぶことに力を注げます。
次に、どうやって老人ホームでのバイトにたどり着くか、わたしの実践例をご紹介しました。
病院で働いていて、一度や二度は外国人患者さんに出くわしたことがありませんか?
そんな時に、流ちょうでなくても英語で対応できたらステキですよね。
看護師である自分に、「個性」や「強み」ができるはずです。
「英語で患者さん対応してみたい」
「ワーホリで英語を身につけたい」
ワーホリに興味がある方は、ぜひ挑戦してみましょう。
そして、ぜひ老人ホームでバイトを。
本当に英語が伸びます。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
コメント