【看護師＝高給取り】と世間では言われますが、実際はそうでもなく
「今の給料に満足していない…」
「もっと稼ぎたい!」
と感じている方は多いのではないでしょうか。
今回は、「稼げる」に注目して看護師のさまざまな職場をご紹介します。
✔クリニックで稼げる6つの診療科
✔総合病院で給与に差がつく2つのポイント
✔職場の規模や種類、地域で給与は大違い
✔給与UPを目指した転職方法
この記事を読むことで、現在のお給料が妥当なのか確認でき、もっと条件の良い職場への転職が思い描ける内容になっています。
ぜひ参考にしてください。
看護師が一番稼げる科【クリニック編】
まずは、一般的に給与が高めのクリニック診療科を6つご紹介します。
人工透析クリニック
日帰り手術対応クリニック
有床クリニック
美容クリニック
婦人科クリニック
会員制健診クリニック
以下に詳しくまとめました。
人工透析クリニック
透析クリニックは、基本給は平均並みですが各種手当てが加わるため、他科より少し高給与となります。
代表的な手当ては次の通りです。
✔血液を扱うので『危険手当』『透析手当』
✔夜間透析なら『夜間手当』『準夜勤手当』
| 雇用形態 | 常勤・パート・夜勤専従 |
| 募集条件(例) | 不問～臨床経験2年以上 |
| 給与(例) | 21～37万円/月 平均30万円前後/月 |
クリニックに通院する透析患者さんは、導入期を過ぎて、安定して透析を行える状態にある方が中心です。
最初は機器の操作方法や病態の勉強などで大変ですが、業務自体はルーティンワークなので慣れればラクに感じるでしょう。
日帰り手術対応クリニック
日帰り手術を専門に行うクリニックが給料高めの理由は、次の通りです。
✔一般クリニックより基本給が高め
✔『手術室手当』『危険手当』など手当てあり（職場による）
| 雇用形態 | 常勤・パート |
| 募集条件(例) | 不問～オペ室経験優遇 |
| 給与(例) | 25～30万円/月 時給2,000円前後 |
手術室経験者が歓迎されますが、「未経験可」の求人案件も珍しくありません。
日帰り手術の一例を挙げると、次の通りです。
✔耳鼻咽喉科……慢性副鼻腔炎手術
✔血管外科………下肢静脈瘤手術
✔肛門科・外科…痔瘻手術、鼠経ヘルニア手術
クリニックで行える数十分の簡単な手術が中心ですので、他のクリニックと同じく残業は少なめです。
有床クリニック
有床クリニックは入院ベッド数19床以下の小規模医療施設です。
夜勤をする場合、一般クリニックより高給与となります。
| 雇用形態 | 常勤・パート・夜勤専従 |
| 募集条件(例) | 不問～臨床経験2年以上 |
| 給与(例) | 27～35万円/月（地域差大） 夜勤専従：～3万円/1勤務 |
病院看護師と同じような業務ですが、大組織特有の活動（研修や委員会など）がないので、気楽に働けるでしょう。
また、ママさんナースが日勤のみパートをしているクリニックも多く、夜勤専従の募集が多いのも特徴です。
美容クリニック
自由診療が中心の美容クリニックは、地域問わず高給与です。
| 雇用形態 | 常勤 |
| 募集条件(例) | 不問～臨床経験1年以上 |
| 給与(例) | 30～45万円/月 平均35万円前後/月 |
美容外科と美容皮膚科がありますが、手術を行う外科のほうがさらに給料高めです。
指名料や
インセンティブ（販売報奨金）で
さらに給料アップも可能です。
自由診療で高いサービスを求められるため、接客・接遇マナーにも気を配る必要があります。
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公式【ナースではたらこ】 
婦人科クリニック
婦人科の中でも、とくに不妊治療を行うクリニックは給料が高め。
近年、保険適用となった不妊治療ですが、年齢等の条件によっては、自費診療も多いです。
よって美容クリニックと同じく、収益性の高い診療科と言えます。
| 雇用形態 | 常勤・パート |
| 募集条件(例) | 不問～臨床経験3年以上 |
| 給与(例) | 25～40万円/月（地域差大） 平均30万円前後/月 |
未経験OKの求人も多い一方、『採血・注射ができる方』『経験年数3年以上』と条件をつける案件も目立ちます。
不妊という深い悩みに
向き合う仕事です。
患者さんとの関わりに配慮が必要な点も覚えておきたいですね。
健診クリニック（エグゼクティブ、会員制）
富裕層向けに健診業務（人間ドック）を行うクリニックで、『会員制健診クリニック』とも呼ばれます。
人間ドックは基本的に保険適用外で、収益性が高いとされる自由診療の部類に入ります。
| 雇用形態 | 常勤・パート |
| 募集条件(例) | 不問～臨床経験3年以上 歓迎→内視鏡室勤務経験、採血得意 |
| 給与(例) | 25万円/月～、時給2,000円～ |
高い接遇力が求められるのはもちろん、安定した技術も求めらます（とくに採血・点滴手技）。
経験年数3年以上を条件とする求人案件が多めです。
看護師が一番稼げる科【総合病院編】
病院看護師の給料は、診療科ごとの差が付きにくいのが特徴です。
以下に詳しくお話します。
同じ病院内で科による給与差は少ない
総合病院の場合、院内統一の給与規程に沿って基本給が決まります。
診療科による
大きな給与差はありません
差が生まれるとすれば、科（部署）の特性上『特別手当が多い』『残業が多い』などの理由になります。
各科特有の手当
『夜勤手当』『残業手当』だけでなく、看護師の手当にはいろんな種類があります。
代表的な手当ての一部をご紹介します。
※手当ての名称は病院により異なります
| 専門看護師・認定看護師手当 | |
| 各科 | 専門Ns 5,000～10,000円/月 認定Ns 3,000円～5,000/月 ※1※2 |
| 特殊勤務手当・危険手当 | |
| 救急、精神科病棟 放射線科 結核病棟など →危険・不健康を伴う |
~15,000円/月※3 |
| 特別看護業務手当 | |
| 手術部・救急部・HCUなど →高度な医療に従事 |
9,000～15,000円/月※4 |
| ドクターヘリ搭乗手当 | |
| 救急部 | 2,000～3,000円/回※3 |
| 助産介助手当・分娩手当 | |
| 産婦人科、助産師 | 2,000～10,000円/回※3 |
出典：
※1 千葉大学【職員給与規定】
※2 神戸大学【職員給与規程】
※3 全医労【賃金・労働条件の手引き】
※4 旭川医科大学【職員給与規程】
重症患者さんと関わる病棟や、被爆・感染リスクを伴う部署は、各種手当てがあるので他部署より数万円多い月給となります。
残業が多い科
病院看護師の給料は、残業の多さでも差が付きます。
入院・手術が多い急性期病棟は、診療科を問わず残業が多いですが、急性期病棟の中でもとくに
✔脳神経外科
✔循環器内科
上記2科は緊急入院、緊急手術が多く、残業が多くなりがち。
でも、
たくさん残業をして稼ごうと
安易に転職するのは危険です。
残業手当は受け取るべき報酬ですが、実際の残業時間ほどは手当が出ない病院もあります。
後述する『基本給』を重視して仕事を選ぶようにしましょう。
看護師が一番稼げる医療機関は?
次に、病院の規模や、施設形態ごとに給与を比較しました。
施設規模による給与差
病院の場合、病床数と給与は明らかに比例しています。つまり、大病院ほど高給与です。
| 勤続10年看護師 (31～32歳・非管理職) |
|
| ～99床 | 310,978円/月 |
| 100～199床 | 316,425円/月 |
| 200～299床 | 319,716円/月 |
| 300～399床 | 334,389円/月 |
| 400～499床 | 339,275円/月 |
| 500床～ | 349,354円/月 |
病院の規模感を分かりやすく区分すると…
100～499床 中病院
500床以上 大病院
中でも下記のような大病院は基本給が高く、手当や福利厚生が整っています。
✔大学付属病院
（病床数700～1500）
✔県庁所在地の地域拠点病院
（病床数500～1000前後）
大病院の場合、研修や委員会など業務以外の活動が増えますが、高給与で、働きながら最新の看護を学べるのは大きなメリットです。
施設形態別の給与差
病院やクリニックなど、医療機関の種類によって給与相場に違いがあります。
| 病院 | クリニック | 介護関連施設 |
| 437万円 | 409万円 | 394万円 |
| 訪問看護 | 企業 | その他 |
| 422万円 | 415万円 | 370万円 |
上記はあくまで平均年収の相場です。
同じ業務内容でも職場による給与差が大きく、年収500万円以上を受け取る看護師も少なくありません。
地域による給与差
都市圏と地方では、実は見過ごせないほど大きな給与差があります。
都道府県別・看護師の平均給与に関するデータを一部抜粋してご紹介します。
【上位5県】
| 1位 | 東京都 | 30万701円 |
| 2位 | 神奈川県 | 29万4,578円 |
| 3位 | 大阪府 | 27万9,856円 |
| 4位 | 埼玉県 | 27万7,232円 |
| 5位 | 千葉県 | 27万5,132円 |
| 43位 | 長崎県 | 21万4,020円 |
| 44位 | 佐賀県 | 21万2,236円 |
| 45位 | 青森県 | 21万1,655円 |
| 46位 | 熊本県 | 20万9,903円 |
| 47位 | 宮崎県 | 19万8,390円 |
最上位と最下位の給与差はおよそ10万円!
高収入を求めて都市部での就職を選択する看護師が多いのもうなづけます。
給与UPできる看護師求人の見極め方
『給与UP転職』を目指して、具体的な転職活動のポイントをお話します。
手当てより基本給が大事
求人案件を探すときは
『基本給』に注目しましょう。
基本給は、変動が少なく安定した収入です。
いっぽう各種手当は、変動要素が強いので月によって多い/少ないの差が出ます。
ボーナスも『基本給×〇か月分』で支給されるので、基本給が高いことが年収UPに直結します。
ボーナス支給状況はチェック必須
年収に大きく影響するのが
ボーナス支給額です！
目安として一般的な病院のボーナス支給例をご紹介すると↓
支給時期：6月・12月
総額 ：基本給の4.2か月分
上記の場合、基本給25万円/月だとすると、一回のボーナス額は50万円程度になります。
民間・個人経営の医療機関の場合、経営状況の影響をダイレクトに受けるのがボーナスです。
「ボーナスが1回だけ、ボーナスがない」など
ボーナス額が極端に低い求人は避けた方が良いでしょう。
求人担当の意見を参考にする
求人情報の給与ばかりに注目して転職すると、失敗のもと。
「残業手当てが出なかった…」
内情が違い過ぎて転職を後悔する可能性があります。
友人・知人、もしくは人材紹介会社の担当者（キャリアアドバイザー）から、できるだけ多くの情報を受け取り、後悔しない職場を選びましょう。
大手の人材紹介会社なら、先にその職場に就職した看護師から情報を保有している場合があります。
ネットでは知れないリアルな情報なので
就職前にぜひ知っておきたいですね。
下記の大手人材紹介会社2社は多くの看護師に利用されており、実際、医療機関についての情報が豊富です。
レバウェル看護（旧 看護のお仕事）
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企業規模が大きいので、各地域に密着した専任コンサルタントがいるのも強みです。
もちろん、給与などの
難しい条件交渉もしてくれるので心強い!
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【初めての転職も安心】レバウェル看護オススメの理由3つ
転職サイトを使うのが初めてで心配…という方は
【看護師転職サイトの取説】うまく使えば有益でしかない!
ナースではたらこ
【ナースではたらこ】 は「バイトル」「バイトルNEXT」などの一般転職でも有名なディップ株式会社が運営する人材紹介会社です。
数ある看護師転職サイトとの違いは
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エリア別担当制で全国各地に詳しい
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『ナースではたらこ』利用者が多い理由は?【サポート内容まとめ】
まとめ
『看護師が一番稼げる科・職場』についてお話しました。
簡単にまとめます。
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